「ラムサール条約40周年記念講演会」

17日、18日の両日、道内で12か所目のラムサール条約登録湿地となったサロベツ原野を有する豊富、幌延両町で、「北海道ラムサールネットワーク」の第6回総会・同条約40周年記念講演会、子どもラムサール交流会が開かれました。
サロベツ湿原センターで開催された同条約40周年記念講演会では、豊富町役場職員山形雅弘さん、幌延町の酪農家無量谷亜沙子さん、豊富町の酪農家山本寿昭さんが、生まれ育ったサロベツ原野への思いを語りました。
豊徳地区で100頭を超す乳牛を飼う山本さんは、「湿原を農地に開発して、今ではトップレベルまでになった。農地の広さより質を重視した農地防災事業に期待している。合わせて自然と農業の共生を目指したサロベツ自然再生も始まり、湿原と農地の緩衝帯として農地を提供しながら自然と酪農を守っている。互いが共生することで渡り鳥や動植物が生息する原野を守っていけたらいい」と話し、参加者の共感を得ました。
山形さんからは、ビジターセンターでのボランティアガイドや「KODOMOバイオダイバシティ(生物多様性条約と生きものを守る子どもたちの運動)」への参加など、学生時代、サロベツと関わってきた活動の報告がされました。
無量谷さんは、サロベツの自然と共に過ごした子ども時代の話などをされ、サロベツへの思いを感じることができました。
この地で過ごしてきた立場や年代の違う人達のサロベツへ思いを聞くことできた講演会。「人」を通してサロベツの魅力を知ることができた貴重な時間となりました。

MT